臨床心理士という資格の危うさ


2001年4月1日

「家族相談士」という資格

家族相談士という資格が、東京を中心に活躍しているそうです。
●認定機関は、日本家族相談士資格認定委員会(日本家族心理学会・日本家族カウンセリング協会)
発足は1992年です。

●で、今回、大阪でもこの資格を全面的に展開することになったそうです。
●その主管を「某カウンセリングのセンター」が行うのだとか。
●この「家族相談士」の受験資格を、「某カウンセリングのセンター・トレーニング的コース修了以上」と
いう方向に話がすすんでいるそうです。
●詳しくは、6月か7月ぐらいにはっきりするそうです。
●意味のある資格制度になるといいな、と期待しています。

   


2001年4月1日

一通のメールが管理人のところへ来た・・・


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「厚生労働省の科学研究班による国家資格案に関して、
日本臨床心理士会はこの案に対して『ノー』の見解を
とりまとめました。つまり、横断的な国家資格を目指す、
厚生労働省主管の国家資格は認められないということ
です。結局のところ、医師の指示のもとでは認められない
独自の資格を、ということです。これは憶測にすぎませんが
国家資格案はお流れになったといっていいでしょう。
臨床心理学行為は独自のものであり、医行為に含まれない
ということです。心境として複雑なものがありますが、ご報告
いたします。                  3月30日
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20001年3月25日

誤解を解く


私の意見を再考してみました。

●「臨床心理士」もしくは「医療心理士」の国家資格は必要である、これには異論はない。

●しかし、現行の資格試験制度に反対なのは、「現実的な目標」に沿っていないからである。

●現在、臨床心理士会のトップの一部の人たちが、
「臨床心理士も医師と同格の資格にしろ。医師の指示の下で働く国家資格などいらん」
とつっぱねている。これは、「非現実的な目標」だと思う。

●そもそも、大学院に行かねばならないというシステムは「医師に対抗するため」生まれたもの。
「医師はインターンを経ているから、うちもそれと同じぐらいの学歴をつけさせて同格にしよう」
この考えは歪んでいる。
要は実力。
大学院出たからといって、カウンセラーに向いている人格者・人徳者になれるわけではない。
尋常小学校しか出ていない方でも、カウンセラーにふさわしい人格者はいらっしゃる。
そこんところがおかしいので、私は「現行の臨床心理士試験制度」はおかしいと叫んでる。
(あと、少子化で経営困難な無名大学の人集めの片棒をかついでいるというところも
気に入らないのですが)

●また同時に、臨床心理士会のトップの一部の人たちが、
「プライド」という偏向したものに固執しているので
国家資格化が難航している事実がある。

●「現実的な目標」とは何か?
とりあえず、日本医師会と厚生労働省の意見を採り入れて、臨床心理士を
「医師の指示のもとで働く資格」として受け入れ、国家資格化をすすめること。

●そうすれば、臨床心理士の「常勤化」「安定した給与」「保険・年金の確保」が実現する。

●病院の中で或る程度の地位を確保したら、それから「医師との対決」を始めればいい。
どうせ、現実問題、精神科医のほとんどが、エンカウンターのファシリテーターもできないほど
カウンセリングの基礎知識をもっていない。
(センターに来てくださってる精神科医は別。立派な方揃いです)

●まずは、看護婦や理学療法士や栄養士と同程度の「生活保障」を手にできる
国家資格にすること。
「プライド」や「医師との対決」は、その次の問題だと考えています。

●あくまで噂ですから信用しないでほしいのですが、厚生労働省では
「医療心理士」の資格をつくる動きがあるそうです。
今後、内偵してみます。

●では最後に、「誰がその人をカウンセラーにふさわしいか」を判断するか?
という問題ですが・・・これはもっと偉い人たちに考えてもらいましょうか・・・。


2001年3月12日

「放送大学」に「大学院」開講。
『臨床心理士養成コース』がスタート。


来年の春から開始です。
資料は今年の6月から配布とのこと。
これなら私も受けられるかな(^^;)

くわしくは、ココをクリック!!


2001年2月18日

学校心理士」という資格が既にありました! m(_ _)m

「学校心理士」という資格が既にありました。
勉強不足ですみません。
日本教育心理学会が認定しています。


また、「学校カウンセラー」という資格もありました。
学校カウンセラーとは,日本学校教育相談学会が認定している資格です。
(一般的な意味でのスクール・カウンセラーとは異なりますのでご注意ください)。
学校カウンセラーの資格を得るには,日本学校教育相談学会の会員として5年以上所属し,
教職経験10年以上,教育相談歴5年以上の経験を持ち,
学会での発表実績と学校カウンセラーとしての研修歴を持っていることが必要です。


どなたか、経験者・関係者の方がいらっしゃました
メールをください。
お待ちしています。


2001年2月15日

「学校心理士」というという資格が出来ると・・・。

数年前から文部省で、
学校心理士
という資格の検討に入っているそうです。

要は、スクールカウンセラーのまずまずの成功(?)に
気をよくしてのことなんでしょうけど。

もしこの学校心理士が公的資格になると、

学校心理士=スクールカウンセラー

という図式ができあがるかもしれませんね。

そうすると、
臨床心理士たちはどうなるのでしょうか?


ここで、話が少し飛びます。

「臨床心理士」を英語に訳すると何になるでしょう。
「クリニカル・サイコロジスト」になるらしいです。(不確かですが・・・(^^;)

クリニカルというと、「クリニックの」という意味。

そう、「臨床心理士」というのは、
「病院で働くサイコロジスト」という意味だったんですね。

私、無知で最近まで知りませんでした。

では、どうして、病院で働くべき人たちが
学校で働いていたのでしょうか?

不思議だなー???


というわけで、学校にはやっぱり「学校心理士」がぴったりくるのでは、
と思います。

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私の心理関係の資格の希望。

■臨床心理士・・・病院だけで働く。精神病や神経症、境界例を扱う。大卒+専門機関。
■準臨床心理士・・・準看護婦のようなもの。健常者の悩みを扱う。高卒+専門学校。
■産業カウンセラー・・・現行のまま。
■学校心理士・・・現在のスクールカウンセラー。教諭免許が必要。
■心理検査士・・・高卒+専門学校。心理テストだけを行うプロフェッショナル。

以上はすべて、公的資格。
別に国家資格でなくてもいい。
しかし、業務独占、名称独占。
資格を取らないと、仕事に就けない。

間口を広げて、専門性を増す。

・・・まあ、素人の浅知恵だと笑ってやってね。


2001年2月4日

高卒でもいいじゃん。なぜ大学院まで求めるの? 「カウンセラーの国家資格」

昨年、タクシー運転手を「雲助」呼ばわりした裁判官がいましたよね。
彼の顔写真みました?
30歳なのに、偉そうな鼻ヒゲをはやして、
「俺様はエリートさまだぞー!」
っていう顔してたんです。

それと同じことが「医療不祥事」を続ける「医師」や、
バカばっかりの「キャリア官僚」にも言えると思います。

そして、いま臨床心理士会が推進しようとしている
「国家資格としての臨床心理士制度」
にも同じことが言えるような気がするんです。

未来・・・
カウンセラーは全員「大学院の修士卒」。
同じような「上の下ぐらいのわりと裕福な家庭」で
同じように「何不自由なく育った」
おぼっちゃん、おじょうちゃんばかり。

そんなクローン人間みたいなカウンセラーの世界に
違和感を抱くんです。

「カウンセラー」は人の心を扱う専門職です。
人の体をモノとしてしか見ない外科医や弁護士とは違うはず。
いや、違うべきだ。

国家資格にするのはいいことです。
名称独占や職務独占も同じく大切です。

しかし、同じような「クローン人間カウンセラー」になんか、
なんの魅力もないと思います。
クライエントに迷惑をかけるだけだと思います。

そこで、提案。

国家資格のカウンセラー制度の受験資格を、
せめて「大学卒+実習」、できれば「高校卒+専門学校4年」にしてほしい。
(もちろん実習施設等の問題は発生するけど・・・)
もちろん、「指定学校制度」なんて廃止すべき。

そうすれば、引きこもりや非行で一度人生をドロップアウトした人でも
国の認めたカウンセラーになれる。

中小企業を経営していて倒産してしまったオヤジサンでも
国の認めたカウンセラーになれる。

そうやって、いろんな価値観・人生観を持った
私のような雑種の血を混ぜていかないと、
心の問題に対応できるプロフェッショナル集団なんて
絶対に完成しないと思う。

「医師と対等に話ができように・・・」
なんていうプライドを捨てなきゃダメ。

医師や弁護士やキャリア官僚が、
その「くだらないプライド」のために多くの人に迷惑をかけているんだから。

実際問題考えてください。
現在、某カウンセリングのセンターに通っている生徒の中で、
何年間か「日本編入学院」みたいな予備校に通えて
2年間「指定大学院」に通えて
その間、生活できるだけの収入を得ながら
カウンセリングの勉強をし続けられる人が、いったい何人いると思います?


まず、頭の中が受験に柔軟になじめる若さを持つ人ということで
2分の1になり。

経済的に約300万〜500万円のお金を払える人、
これで2分の1になり。

次に勉強の間、働かなくても生活できる人、
これでさらに2分の1になり。

資格を得るまで(得てからも)、しばらくは仕事がないから
夫か両親からご飯を食べさせてもらえる人、
これで2分の1。

結局、あれだけ大人数のいる生徒の中で、
中途半端な国家資格に「受験できる」のは
10人か20人ぐらいじゃないかな。

フルイで落とされた生徒の中にも優秀な素質を持つ人は
いっぱいいると思いますよー。

ただ、お金がなくて、若さがない
というだけで、可能性のある才能が
闇から闇へ葬られてしまう・・・。

それが、いま、臨床心理士会が進めている
「臨床心理士の指定校制・国家資格化」なんです。


せめて、心のプロだけは、くだらないプライドのない、
自由でなんでも本音で言える集団でありたいな。
可能性のある才能ある人材にチャンスを与える団体であってほしいな。

理想と現実は違う、といわれようが曲げないよ。

カウンセラーの国家資格は高卒でもOK!

そうじゃなきゃ、日本のカウンセラー界はつぶれると思うんだ。
青臭いけどね。


●まず、臨床心理士にはどうすればなれるのか、について簡単に説明します。

◆受験資格

 1.指定大学院(第1種)を修了した者。
 2.指定大学院(第2種)を修了し、1年以上の心理臨床経験を有する者。
 3.医師免許取得者で2年以上の心理臨床経験を有する者。


ただしここにはいろいろと知っておくべきことがあります。
実は以前はこの規定は以下のようなものでした。


 原則は
心理学を専攻する大学院修士課程(博士課程前期)を修了+1年以上の心理臨床経験

 派生モデルとして、
 ・心理学の隣接諸科学(人間科学、教育学、児童学、社会学など)を専攻する
大学院修士課程+2年以上の心理臨床経験
 ・諸外国で同等以上の教育歴+2年以上の心理臨床経験
 ・医師免許取得者+取得後2年以上の心理臨床経験
 ・4年制大学学部卒で、心理学または心理学隣接諸科学を専攻+5年以上の心理臨床経験


ただし、その後…

・4年制大学学部卒+5年以上の経験という条件は平成18年3月31日で
廃止されることになった

ということになりました。で、

1.大学院で心理学を専攻し、終了後1年以上の心理臨床経験を有する者。
2.大学院で心理学隣接諸科学を専攻し、修了後2年以上の心理臨床経験を有する者。
3.医師免許取得者で2年以上の心理臨床経験を有する者。

となったわけですが…。

が、またその後…。平成11年4月に、
文部省から「指定大学院終了後の実務経験条件の廃止・短縮」が発表され、
結局のところ上記のような資格が生まれています。

まあ、それもこれも文部省としては「臨床心理士を国家資格にしたい!」
という思いがあるからでしょう。
国家資格化に関しては、さまざまな論議がなされていますので、
いずれここでも取り上げます。


●いま求められているカウンセラーとは?

1)「ロールシャッハテスト」と「バウムテスト」の査定と報告書づくりがきちんと出来る人。
・この2つのテストは、保険の点数や使用頻度などがからんで、結構需要があるようです。

2)「境界例」「人格障害」の面倒を看ることができる人。
・精神科医は何かと忙しく、手間のかかるパーソナリティ障害の患者の世話ができない・・・
本音はしたくない・・・というのが真相です。まあ、ATスプリットという方法もあることですし。


とある掲示板に「将来、臨床心理士はなくなり、心理査定士という資格ができるかも」と
いうデマが載っていましたが、私はあながちデマではないような気がしました。
「ロールシャッハテスト」など、極めておけば、それだけである程度の収入にはなるでしょうし。

また、「ボーダーライン専門カウンセラー」という看板をあげれば、今なら確実に
お客さんはやってくるでしょう。
その後、カウンセラー本人がどうなるかは、保証しませんが・・・。

某カウンセリングのセンターでも、「大阪大学のロールシャッハテスト入門コース」の
紹介をやっていたような気がします。
掲示板を注意してみておきましょう。
私も、上記の2点には重点を置いて、現在、心理査定と人格障害の勉強中です。


●産業カウンセラーについての情報をいただきました。

・カウンセラーを目指すなら『産業カウンセラー養成講座』へ通うのもいいかなと思います。
資格云々よりも社会に対する見方が変わります。
関西カウンセリングセンターは
どちらかと言えば自分の内側を見つめる勉強が多いような気がしますが、
『産業カウンセラー養成講座』は現実の人間を見つめる感じがしました。

▲私も「産業カウンセラー養成講座」には興味があります。
実習が多いのが魅力ですね。一度、チャレンジしたいと思います。


●臨床心理士に関する情報をいただきました。

「臨床心理士」の資格が国家資格、もしくは公的資格になるかどうかは、
河合隼雄氏の寿命にかかっているという説があるそうです。

河合氏があまりに「超カリスマ」すぎるのが、問題なのだとか。
河合氏の意見なら、文部省も資格制度に積極的に動くらしいのですが、
他の人の意見だとあまり積極的にならないそうです。

しかし、当の河合氏はあまり積極的ではないようす。
先日の文化功労賞のときも、肩書きは「臨床心理学者」ではなく
「文化人類学者みたいな〜」肩書きだったそうです。

また、文部省や厚生省は、「臨床心理士」以外の「臨床心理の公的資格」
制定の動きをすでに起こしているのだとか。
水面下の話なので、この情報の信憑性には疑問が残りますが。

また、昨今の「臨床心理士ブーム」が将来、どんな弊害を起こすかも問題に。

やたらと心理系の教授をかき集めて、無理矢理「臨床心理系」「教育心理系」の
大学院を即席生産している学校が多い。
その弊害として、「千葉大学・指定校取消事件」があります。
(くわしくは「2ちゃんねる」でどうぞ)
しかし、そのようにして集められた教員たちの質はというと「???」。
そんな教官の下から、まともな「臨床心理士」が生まれるのかどうか?
答えは、10年後、20年後に出るでしょうが・・・。

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▲上の情報には、妙に説得力がありますが、正確性に問題があります。
そのまま、鵜呑みにしないほうがいいと思います。
しかし、「臨床心理士」の資格制度の未来が非常に流動的なのは確かなようです。


●私の友人は、兵庫県警の心理技官

といっても、「犯人」に心理査定をするわけではなく、
新入社員(新入公務員?)に対して、適正検査を行う部署にいるのです。

この間も、東京まで出張して、
「クレペリンテスト」と「YG検査」の研修を受けにいったのだとか。
おみやげに、横浜のシュウマイをもらい美味しかったです。

(しかし、関西でも研修はできるので? 税金のムダづかいだなあと感じましたが
シュウマイをもらったので黙っていました)

で、話をくわしく聴いてみると、「ロールシャッハテスト」も実施しているとか。
しかも、「10枚図版制」ではなく「5枚図版制」でやっているのだとか。
で、難しい所見はすべてコンピュータにデータ解析でやらせるので
検査者の経験はあまり問われないそうで。

う〜ん。それでいいのかなあ・・・。

とにかく、いろいろ貴重な話を聴けて、勉強になりました。


●心理関係の資格について。(取得制度や連絡先が変更になっている場合はご一報下さい)

ヒマがあったので、まとめてみました。

1)臨床心理士・・・これはすでに述べていますし、有名なので…。

2)産業カウンセラー・・・まずは「初級講座」から。連絡先は、06-6358-7639。
非常に愛想の悪いご婦人が応対に出てこられますので、覚悟を。

3)心理相談員・・・3日間の研修が必要。しかも研修を受けるにはいろいろと条件が。
くわしくは、03-3452-3137 中央労働災害防止協会健康確保促進部まで。

4)認定心理士・・・4年制大学において心理学の基礎的な学力と技能を修得した者。
日本心理学会 03-3814-3953まで。

5)認定カウンセラー・・・カウンセリングにおいて一定以上の技能と知識を有している者。
日本カウンセリング学会 03-3942-6833まで。

6)交流分析士(協会認定)・・・日本交流分析協会が実施するもの。研修を受けることで
資格を取得する。関西支部 072-854-2663まで。非医療関係者対象。

7)応用心理士・・・学会員として2年間在籍することが必要。
〒161−0033 東京都新宿区下落合1−7−7
富士短期大学応用心理学研究室内 日本応用心理学会認定「応用心理士」事務局
まで郵便にてお問い合わせを。

8)家族相談士・・・全日本カウンセリング協議会の研修を受けたものに授与。
全日本カウンセリング協議会 03-3953-8720まで。

9)精神保健福祉士・・・うーん、あまり語りたくないなあ・・・。
とりあえす、財団法人 社会福祉振興・試験センター 03-3486-7521まで。


※電話をかける前に、「ライコス」「インフォシーク」などの検索エンジンでホームページを
探して、もしサイトがあれば、そこで詳細を確認してください。
上記の情報が古くなっている可能性がありますので。

※上記の資格は「すべて国家資格ではありません」。産業カウンセラーだけは、
公的資格ですがあとはすべて私的な資格です。
将来、カウンセラーの資格がどう転がっていくのか、まったくもって不透明です。
資格取得には、念には念を入れて、じっくり考えてから、取り組んでください。
自己責任ですよ。義務教育やないんやからね(テント談)。



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